2013年10月29日火曜日

脳神経リハビリ北大路病院では糖尿病教室を開催しています

皆さん、ご存知ですか?脳神経リハビリ北大路病院では昨年度から定期的に『糖尿病教室』を行っています。今年度は全3回(7月、11月、3月)を予定、既に7月の第1回は終了しましたので、11月、3月はぜひお越しください。
 7月の第1回は、糖尿病専門医・椋田副院長より「糖尿病ってどんな病気?~糖尿病の起源から最新の治療まで~」、看護師・山口副主任より「足のお手入れについて」という題でお話させて頂きました。大雨にも関わらずお集まり頂いた皆さん、ありがとうございました。この日の椋田副院長の話は、糖尿病という病気がどんなものであるか、なぜ現代に糖尿病が増えたのか、また日頃使用しているお薬について、それぞれどういった意味で使っているのか等、医師からの総論的な内容でした。看護師の山口副主任からは具体的な足のお手入れの話をさせて頂きました。この日の資料をご希望の方がいらっしゃいましたら、お気軽に受付へお申し出ください。














第2回は11月7日(木)、管理栄養士の大田主任と、理学療法士の趙が講師を務めます。第1回に参加されていない方でも、充分にわかる内容となっております。詳しくはそれぞれの紹介文をご覧ください。入場無料ですので、ぜひお気軽にお越しください。
 その際に、今後の糖尿病教室や健康教室へのリクエストやご意見等も、ぜひお聞かせくださいね。


第1部 『食生活のポイント』
 糖尿病治療の基本は食事と運動です。いずれも長く続けるコツは無理をしないこと、ではないでしょうか。自分の生活スタイルにあった方法を、生活習慣に取り入れることから始めてみましょう。今回は食事療法の基本をご紹介いたします。お気軽にご参加ください。


第2部 『糖尿病に必要な運動とは』
 糖尿病の三大治療法の一つである運動療法についてご紹介します。運動療法が糖尿病になぜ効果的なのか、また、どのような運動をどの程度すれば糖尿病を予防・改善できるのか、実際に体を動かしながら説明していきます。

京都

私が京都に来て9年が経ちます。地元は九州の宮崎で、修学旅行で京都に来たことがあり、その時にまた来てみたいと思ったのがキッカケです。就職して何年か働いたら地元に帰るつもりでしたが、縁がありもう9年になります。

 京都に来ていろいろと違いを感じたことがありますが、一番思ったことは、マクドナルドの看板が茶色  よく見ると他の看板の色も微妙に違って、何で  と思っていたことが印象に残っています。建物の高さやデザイン規制を強化するという「景観条例」があると聞いて納得しましたけど。

 あと、道などの説明の時に南北に向かうことをそれぞれ「上がる」「下がる」と言いますが、私には難しく今でも理解するのに時間がかかります。最初は「ここから下がって…」と言われた時に、平坦に見えるけど坂道になってるのかな?と思っていました。住所にもよく使われている「西入ル」「東入ル」「上ル」「下ル」地元の人にはわかりやすいみたいですが、私には訳がわかりませんでした。他にも、細い路地と一方通行が多いこと、夏には地蔵盆、大文字、あと卵焼きを注文するとだし巻きが出てくること…等驚いたことはたくさんあります。

 違いにとまどいながら今まで生活してきましたけど、京都はステキな所だと思っています。観光地と言われるだけあって世界文化遺産も多く、私にはまだまだ見てみたい所がたくさんあります。

 この9年間で金閣寺、銀閣寺、平等院、三千院、西本願寺と行きましたが、私が行ったときは改修工事を行っていたためどれひとつ見れていないです。つい最近、二度目の平等院に行ってみたもののやはり見れませんでした。

 いつか見られる日が来ると信じて、めげずにまた観光に行きたいと思います。

 看護師N.K

2013年7月1日月曜日

今年度より当院で働いている医師をご紹介いたします

塩川 雅広  一般内科 (木曜 午後診)

 はじめまして、塩川雅広と申します。中辻先生から引き継ぎ、木曜日の午後の外来をさせて頂いております。簡単に自己紹介をさせて頂きます。
 私は医師になって最初の4年間は内科と救急の診療をしながら、小児科・産婦人科・外科なども研修してきました。5年目から大津の日赤病院で消化器内科を専門とし、8年目からは京都大学病院の胆道グループに入り、胆道・膵臓を中心に診療・研究をしております。現在11年目の医師です。水・木・金と診療して、土・日・月・火は研究しています。
 また、趣味はもともと体育会系でサッカーなどのスポーツが好きだったのですが、年齢とともに体重が増加し、ちょっと嫌いになってきています。最近は、患者さんに運動しましょうねって言ってる自分がちょっとつらいです。自分もそうなんだけどって内心思っています。
 不得手なところもありますが、一生懸命頑張りますのでよろしくお願い申し上げます。


土井 麻里  心療内科 (木曜  午前診)

 今年の4月より、木曜日の心療内科外来を担当させて頂いております。心療内科が専門で、体・心・魂の健康増進のため、Nature Care College(豪州)で代替療法を学び、ホメオパシーやフワーエッセンスなどの自然療法をくみあわせた統合医療にも取り組んできました。
 趣味は、聖地の旅行、神話の女神の研究、アイリッシュハープ、ヨガです。日本や世界各地の神話には多くの女神がおられ、ゆかりの場所もあります。そういった場所を訪れると、すがすがしい気持ちになり、リフレッシュされ、多くの気づきをいただくことができます。
 それが高じて、現在では出版やセミナーを開催するようになりました。また、アイリッシュハープを習い、音楽の癒しの力にも日々感動しています。どうかよろしくお願い申し上げます。

院内にて掲示・配布しております広報誌「四季報」には、看護師・療法士の紹介もございます。ご覧下さい。

おばあちゃんと「都をどり」

蒸し暑い日が続きますが、みなさん体調は崩されていませんか?水分しっかり取って下さいね。私は夏が大好きなので、蝉の鳴き声が待ち遠しい今日この頃です。
 さて、私は今、父と母、91歳になるおばあちゃんと一緒に暮らしているのですが、このおばあちゃんがすごいんです。何がすごいかと言いますと、91歳になった今でも、ピザにハンバーグ、牛丼にお寿司、私たちでも胸やけしそうなハンバーガーショップのポテトを一人でたいらげてしまう、そんなパワフルなおばあちゃん。でもとっても小さくて、まるでお人形さんのような可愛らしいおばあちゃんなんです。私にとっておばあちゃんは、元気の源でもあり宝のような存在です。
 先日、毎年恒例の春の職員会でじゃんけん大会が行われたのですが、最後まで勝ち抜き「都をどり特別観覧席」のチケットを頂くことができました。真っ先におばあちゃんの顔が思い浮かび、一緒に行こうと声をかけると、満面の笑みでチケットを握りしめ、涙を流して喜んでくれました。当日の朝起きてみると、先に起きていたおばあちゃんは、何日も前から準備していた服に着替え化粧も完璧。そんなやる気マンマンのおばあちゃんを連れ、いざ祇園甲部歌舞練場へ。桜は満開で天候にも恵まれ晴天、絶好の都をどり日和でした。私自身二度目の経験ではありましたが、綺麗な舞妓さんに華やかな踊り、見ているだけでとても幸せな気持ちになりました。そして何より、それをおばあちゃんが本当に嬉しそうに見ている姿を見て、もっともっと幸せな気持ちになりましたし、しわしわの手を握りしめ二人で歩いた祇園の街は格別でした。
 なかなかこのような機会は無かったので、とても楽しかったですし、おばあちゃんとの良い思い出作りができて本当に良かったです。都をどりに行かれたことがない方は、是非一度行ってみてください。とても素敵ですよ。ちなみに私はまた来年の春、92歳になったおばあちゃんと一緒に行く予定です。

看護師N.T

2013年4月1日月曜日

休日

やっと暖かい日が訪れてきましたね。桜の季節がくると思うと気持ちがパッと明るくなるものです。とはいえ京都の冬は、底冷えで本当に辛いものですね。気分もめいってくるというか…冬は特に外に出るのが億劫になってしまい、休みの日でも室内で過ごす事がめっきり増えた気がします。
 最近の休日のおきまりコースは、映画館→カラオケです。映画が好きではありますが、特に私は映画館の空間が好きで、ポップコーンと飲み物を買って、時には3Dメガネをして、大きな画面にくぎづけになります。内容が好きなものであれば、本当に集中します。時には寝てしまう事もありますが。
 平日は、席が空いている事が多いのでポップコーンを食べるバリバリとした音も迷惑にならないかと…(笑)
 映画館のポイントが貯まっていくのもちょっとした喜びで、6本観ると1本を無料で見ることができるんです。昨年は、2本も無料で…得した気分になりました。
 映画館の後は、カラオケで大声出して気分転換です。歌は上手ではないので相手に迷惑ですが、それに懐かしい歌ばかりで、まぁそれぞれが気持ちよければよいかと思っております。
 とこんな風に最近は休日を過ごし、自分をリセットしている気がします。
 みなさんも、休日は色々とお過ごしで、気分転換の仕方も違うと思いますが、どんな過ごし方でも、それぞれ自分にとって、よい時間になるといいですね。
 私としては、春は、桜の力を借りて外に出て気分転換したいものです。

看護師 N.S

慢性胃炎の患者さんに対するピロリ菌除菌療法が保険適応となりました


ピロリ菌は正式にはヘリコバクター・ピロリといいますが、ここでは簡単にピロリ菌とします。胃の内部はとても強い酸性になっているので、昔は無菌状態と考えられていました。ところが1983年にピロリ菌が発見され、その後いろいろな病気の原因になっていることがわかってきました。胃炎や胃潰瘍や十二指腸潰瘍、さらに恐ろしいことに、胃の悪性リンパ腫や胃癌といった悪性疾患との因果関係も証明されています。ピロリ菌を持っている人は持っていない人より、胃癌の発生率が6~22倍高いというデータもあります。

 感染経路についてははっきりと解っていませんが、経口感染と考えられています。感染率は発展途上国では7~8割、日本では5割(なんと50歳以上では8割)ぐらいといわれており、衛生状態と関係があると言われています。

 古くから胃潰瘍あるいは十二指腸潰瘍の患者さんで、ピロリ菌がいた場合除菌をした方が治りも早く、再発の防止にもなると解っていたので、胃潰瘍あるいは十二指腸潰瘍の患者さんに対する除菌治療は2000年に保険適応となりました。さらに2010年にはMALTリンパ腫、特発性血小板減少性紫斑病、早期胃癌に対する内視鏡的治療後の患者さんに対しても保険適応が拡大されました。
 
 ピロリ菌の除菌方法は簡単で、3種類の薬を1週間飲んでもらうだけです。治療中の副作用としては、下痢、アレルギー、肝機能障害、味覚異常などがあります。また、除菌後の副作用として逆流性食道炎や十二指腸びらんが起こることもあります。

 除菌治療をした場合、その約3カ月後に除菌できたかどうか判定をします。除菌の成功率は7~8割といわれています。除菌に成功すれば、現在の日本の衛生状態では再発の心配はほとんどないと言われています。除菌に失敗した場合は、もう一度保険治療で薬の組み合わせを変えて再除菌することができます。この場合も除菌の成功率は7~8割といわれています。

  一方、かなり以前から、慢性胃炎も原因のほとんどがピロリ菌の感染であると考えられてきました。しかし、慢性胃炎に対してのピロリ菌除菌は保険適応になっていませんでした。ピロリ菌を除菌して、慢性胃炎が改善するというデータが少なかったためです。しかし、ピロリ菌を除菌して、慢性胃炎が改善することが証明されたため、ようやく、2013年2月にピロリ菌に起因した慢性胃炎の患者さんに対してもピロリ菌除菌療法が保険適応となったのです。ピロリ菌陽性の慢性胃炎の方は、ピロリ菌陰性の方に比べて胃癌のリスクが高くなると考えられていますので、この保険適応は胃癌発生率の低下にもつながると期待されています。

 胃の調子の悪い方は是非内視鏡検査(胃カメラ)検査を受けていただき、ピロリ菌陽性の慢性胃炎であると診断された場合は、除菌治療を受けていただくようお勧めいたします。

理事長 消化器内視鏡専門医  岡田 純

2013年1月4日金曜日

家庭菜園に現れる○○

 修学院にある自宅の裏庭で家庭菜園を始めて早一年半。冬場は寒くて畑の手入れもできないので今は何も育てていませんが、春から夏にかけてのお話しを少し。
 一昨年は初めてという事もあり、ジャガイモを育ててみました。どれくらい収穫できるか期待しつつ、すくすく育ってくれたジャガイモは子供達と一緒にイモ掘りをし、そこそこの量収穫することができました。
 去年はもう少しいろんな種類を育ててみようと、トマト、キュウリ、枝豆、ししとう等6種類ほどの苗を植え育て始めました。と言っても畑の世話をするのは旦那さんなので『育ててくれました』が正解ですが。私と子供達はいつ食べれるかなぁ…と待つのみです。
 初夏。トマトは赤く色付き、キュウリやししとうはすくすく大きくなって、毎日食卓に出しても食べきれないくらいの豊作。旦那さんの手入れのおかげです。キュウリが嫌いな旦那さんが一番楽しみにしていた枝豆がもうそろそろ食べ頃だな、というところまで育ってきた頃、事件が起こりました。
 夕方、子供達と庭で遊びながら「明日枝豆収穫しよか」と話していた矢先、私たちの横を何者かが通り過ぎる気配。サルです。「あっ」と思った次の瞬間、収穫間際の枝豆を片手に隣の屋根の上へ。激怒している旦那さんを背にサル達は塀を越え屋根を越え、かろやかに山へ去って行きました。
 近所の方曰く、ここ数年サルの被害が増えてきたそうです。簡単に食料を調達する方法を知ったサル達はたびたび山を下りてきます。行政も対策はされているようですが…。
 リベンジとばかりに育てたトウモロコシ。やはり収穫前のおいしそうに育った実だけを食いちらかされました。かしこいというか、なんというか…。人に被害が出るのだけは避けたいものです。
 
看護師 N.Y

リハビリテーションにおける『責任』と『情熱』

 こんにちは、リハビリテーション科の山本です。最近特に寒さが増してきて、毎日震えあがっています。体調をくずさないようみなさん気をつけてくださいね。私の財布は体調をくずしてスッカラカンになっています。みなさん無駄遣いに気をつけてくださいね。
 さて、先日読んだ本にこんなことが書かれていました。49歳で交通事故に遭われ脳挫傷で四肢麻痺になられた方のリハビリ闘病記です。その方は企業の第一線で働いておられ在職中は『責任感』や『コスト意識』など問題点を常に考えながら行動されていたそうです。

 「入院中、患者は『時間』『労力』『経費』を使っている。それらをリハビリスタッフの方たちはどんなふうにとらえているのだろう?企業と違って結果が数字となってあらわれないからこそ、『責任』の意識がより必要になってくるのじゃないかな?」
 「リハビリは一日も休むことなくやってきたが、本当に回復感がないんだよね。自分はいつも全力投球してるつもりだけど、相手(療法士)は全力投球をしてくれてないみたいに感じるんだよね。」
 「なぜこんなにリハビリスタッフの方たちとの一体感が感じられないのかねえ?たぶん、わたしが感じているのはスタッフの方々に『情熱』を感じないんだ。治してくれる気があるのだろうかと疑ってしまいたくなるような。『いい仕事をする』の条件の中で『情熱』を除くことは出来ないと思うんだけど、皆さんそんなものなくてもいいのかねえ?」

 リハビリテーションにおいて何が大事かといいますと、さまざまな知識や技術はもちろん大事ですが、この方も言っているように私は『責任』と『情熱』なくしてリハビリはあり得ないと考えています。療法士にとっては数多くいる患者さんの中の一人かもしれませんが、患者さんにとっては担当の療法士は一人なわけで、私たちは担当した患者さん一人一人に対して分け隔てなく一生懸命関わらなくてはなりません。ベテランであれ新人であれ、担当した患者さんに対して全力で接しなくてはいけないと思っています。「これくらいでいいだろう」とか「自分は新人だから」とかそういう問題ではないのです。当院の様にリハビリ病院であれば特に、患者さんはリハビリをして良くなって家に帰るために入院して来られます。私たち療法士からみて「どれだけよくなったか」だけではなく、患者さんにとって「退院後の生活が満足のいくものになるのか」患者さんが「当院に来てよかったと感じられるか」でありそこに私たち療法士がどれだけ『責任』の意識をもてるかだと考えています。
 また、患者さんにとっては突然のけがや病気で入院することになり、日々のしんどいリハビリをこなしていく中で、身体的な疲労もそうですが、精神的にも疲労が溜まりどれだけモチベーションを保てるか、頑張ろうと思えるかも大事なことです。そのために私たち療法士は患者さんのためにどんなことが出来るのか一生懸命考え、一言一句患者さんの気持ちに配慮した声掛けで関わり、一人で頑張るのではなく、私たちも一緒に頑張るんだという『情熱』をもって接するべきだと考えます。
 先程の本の著者も最終的に、一年半の転院生活の末、良い病院、良い療法士に巡り合うことができ自宅へ退院されました。その病院でのことを次の様に書いておられます。

「自分が歩けた現実よりも先に、入院してからの2、3ヶ月の間、一生懸命共にリハビリに取り組んでくれた理学療法士さんの熱意に私は感動を覚えてました。」
 「いつしか私の気持ちの中でリハビリをして回復することは自分自身や家族のためであるのは当然なのですが、同等かそれ以上に情熱的で親身になってやってくれるリハビリスタッフや看護師、医師の皆さんのためにも問答無用に頑張らねばならないと強く思い始めてました。」
 
 自分が歩けたことより、一緒に頑張ってくれた事に感動してもらえることや、自分や家族と同じくらいに考えて頑張ってもらえること、療法士からすればこれ以上ないぐらい嬉しいことだと思います。私も想像するだけで嬉しいです。
 当院は若い療法士も多いですが、その分柔軟性に富み、ガムシャラに、一生懸命、患者さんのために努力を惜しまない療法士ばかりそろっています。リハビリテーションにおける『責任』と『情熱』、胸に刻んで日々精進していきたいと思います。

リハビリテーション科 
主任兼技師長代行  山本 幸司


出典:池ノ上 寛太 『リハビリの結果と責任』
三輪書店