2014年4月1日火曜日

心療内科紹介

 2013年4月より木曜日午前中の心療内科外来を担当させていただいておりましたが、このたび、2014年4月より北大路病院の心療内科を担当させていただくことになりました。開院以来、心療内科を担当し、北大路病院の発展にご尽力されました椋田稔朗先生の後任として、心療内科を引き継がせていただくことになり、身の引き締まる思いです。

 私は、関西医科大学心療内科で研修し、その後は同大学病院、ならびに、市中病院で診療に従事し、森ノ宮医療大学では心身医学の専任講師をさせていただいております。また、統合医療(西洋医学と代替療法を統合的におこなう医療)も専門としており、特にホメオパシーやフラワーエッセンスといった自然療法にも取り組んでまいりました。

 心療内科は、心理社会的因子、つまり、精神的なストレス、また、社会生活の中でのストレスの影響が大きく関与している症状や病気を、心身両面からみていく診療科です。ストレス関連疾患では、心理社会的なストレスが、発症の誘因になっているだけでなく、症状が持続し、悪化していく要因にもなっています。人はだれでも、身体面、脳機能面で、体質的に弱い部分と強い部分もって生まれています。ストレスが大きくかかると、心身のバランスが崩れ、心や体の弱い部分の症状となって現われてきます。そして、その状況が慢性化すると、病になり持続していきます。さらに、病になると、病や将来に対する不安や恐怖がおこり、もともとの心身の不調をさらに悪化させるという悪循環に陥って、状況をさらに複雑にしてしまいます。

 そのため、ストレス要因を見極め、改善、ケアすることが健康を維持する上で重要となります。けれども、現実には、ストレスの過小評価や、むしろストレスの自覚がないことが多いために、知らないうちに健康が損なわれてしまうのです。けれども、心の問題が体にさまざまな影響を及ぼしていることや、体の病気から心の病につながっていることは、未だ、十分に理解されていません。また、病は、健康や生活を障害するつらい状態でありますが、必ずしも憎むべき敵ではなく、自分や家族に重要なことを気づかせてくれる人生のメッセンジャーとしての側面も多く認められます。そして、そのメッセージの理解が深まることで、病状だけでなく、人生も好転していくことがしばしば見られますが、この点も見落とされがちです。

 心療内科は、一人の人間としての患者さんに敬意を払い、心身両面からの治療、さらには、ストレスや病の意味といった面も考慮しながら、健康維持や向上、よりよい人生を生きるためのサポートをしていくことも目標としております。

 当科では専門的な心理ケアとして、林 祐造 臨床心理士によるカウンセリングを行っております。また、代替療法についてのアドバイスなども可能な限りおこないたいと思っております。私にとって「心と体の両面からのリハビリ」を目指す当院で、スタッフと共に働けることは大きな喜びであり、地域の医療に貢献できるよう、邁進してまいりたいと存じます。今後とも、何卒よろしくお願い申し上げます。

心療内科医長 土井 麻里

わが町、一乗寺


私は生まれてから今迄ずっと一乗寺という町に住んでいます。一度もこの町から、出た事がないのです。両親が京都人のせいもあって、良いのか悪いのか、他の町を知らないのです。北大路病院も一乗寺という事で、よほど一乗寺に縁があるのだなと感心します。
 よくニュースでお盆や正月をふるさとに帰省して、おみやげを一杯持たされて帰る家族を見て、ふるさとがあるって羨ましいなあ~と思った事もありました。
 子供の頃、この一乗寺の町も今はあまり見かけなくなった野原もあって、学校が終わると友達と泥んこになって遊んだり、公園に行けば、紙芝居のおじさんが来て、水アメを買って、紙芝居を見るのが楽しみでした。
 叡電の一乗寺の通り、一乗寺商店街にある「エルスポーツ」、昔は一階が市場で、二階が映画館でした。小さい時は、よく親におねだりして姉と一緒に映画を見に行ったり、今では信じられないのですが、一乗寺商店街に市バスが通っていたのです。
 一乗寺の町も新しい店や家、マンションと随分と変わってしまいましたが、一歩中に入ると、今でもまだそのまま、という所もあります。
 この一乗寺の町は交通の便もいいし、スーパーも沢山あって、公園では子供が遊び、おじいちゃん、おばあちゃんはゲートボールをして、とてものどかで、住みやすい町です。
 住んでいる人は、どちらかというとおっとりしていて、それでいてお祭りや運動会、地蔵盆とかには熱が入り、盛り上がります。そんな、昔ながら的な所が残るこの一乗寺。
 ふるさとはないけど、やっぱりこのわが町、一乗寺がとっても大好きです。

看護助手H.Y