2007年4月3日火曜日

理事長推薦ロック名盤 第2回

第2回 『マシン・ヘッド』 ディープ・パープル

 オヤジバンド・ブームだそうです。
 押入れの奥に眠っている楽器を引っ張り出したり、あるいは新たに楽器を購入し、バンドを組んで演奏する「かつてのバンド小僧」が増えているようです。

 筆者も20年ほど前、大学の軽音でドラムをたたいていた「かつてのバンド小僧」です。2年前、同世代のオヤジたちとライブ・ハウスでセッションをする機会に恵まれました。お互いほどんど初対面同士、聞いていた音楽も好みのジャンルも違うわけで、セッションすると言っても曲の選定に困るわけですが、「スモーク・オン・ザ・ウォーター」は、我々の世代の「かつてのバンド小僧」はほとんど例外なく演奏でき、上手い下手はともかくとして、打ち合わせなしで曲の始まりから終りまで合わすことができます。まさに、ロックのスタンダード中のスタンダードと言えるでしょう。数え切れないほどのミュージシャンがカバーして、現在もCMソングとして流れているので、曲名を知らなくても「ジャッ ジャッ ジャーー  ジャッ ジャッ ジャジャーー   ジャッ ジャッ ジャーー  ジャッ ジャーーーー」というリフを聞いたことがない人は、ほとんどいないのではないでしょうか?

 さて、その「スモーク・オン・ザ・ウォーター」が収録されているのが、72年に発表されたディープ・パープルの最高傑作、いやハード・ロックの最高傑作『マシン・ヘッド』です。

 ギターのリッチー・ブラックモア、キーボードのジョン・ロード、ドラムのイアン・ペイス、ベースのロジャー・グローバー、ヴォーカルのイアン・ギランという黄金期のメンバーによる作品で、特にカリスマ・ギタリスト、リッチーのプレイは凄いの一言です。今となってはテクニックでリッチーを上回るギタリストは珍しくありませんが、ワンフレーズ聞いただけでリッチーのそれと解るリフやソロの完成度は、やはり天才的としか言いようがありません。
 ロック・ファンならずとも全音楽ファン必聴のアルバムです。

医療法人一仁会 石野病院
理事長  岡田 純