2008年10月29日水曜日

MRIの話

 MRIとは、磁気共鳴画像の略です。よく、MRIとは何?と思われることがあると思いますが、簡単に言えば、磁石でできています。大きな磁石で作られていますので、1メートル程近づけば、クリップ等簡単に勢いよく飛んでいきます。ですので、金属類や、ペースメーカーを装置されている人は、十分に気を付けなければなりません。
 さて、どうやって写真が撮影されているかと言いますと、まず、人間は六十~七十パーセントは水分でできています。磁石から信号を送ると、共鳴して水から微力な信号が帰ってくるのです。この信号を集めて写真にするのですが、微力な信号の為、何回も繰り返して行うことにより時間がかかってしまいます。この共鳴現象は、二つの音叉の一方を叩いて振動させると、他方の音叉も自然に鳴り出すことと似ています。
 検査中での工事現場のような音ですが、あれは磁石が振動しているときの音です。原因は、磁石の力を微妙に変化させて写真を撮影するために、電源のON/OFFを繰り返して、強い力が働いているためです。またこれは装置によって、撮影時間が短くなる利点があれば、音が大きくなるという欠点もあります。
 このように、MRIは全世界で普及していますが、まだまだ進歩するところがあり、将来に向けて、もっと時間を短く、音を小さくなるように研究は進められています

診療放射線技師 S・M