2007年12月25日火曜日

うつと看護ケア

 近年うつ病にかかる人が増加し、社会的にも様々な影響を与えています。

 うつ病でみられる抑うつ気分は、健康な人が落ち込む状態とは異なります。「気が滅入る」「うっとうしい」「憂うつ」など、ただ気分が沈むだけではなく喜怒哀楽が十分に体験できない状態です。
 日常の臨床で、うつ病を発症するリスクのある患者様をケアするには、まずは心のケアを提供できる職場環境を作らなければ患者のうつも見過ごされてしまいます。専門家による治療環境ではなく、看護師が患者様の心に手を差し伸べることを促進させる環境が必要です。

 看護師は毎日様々なケアを患者様の一番近くで実践しており、日常の関わりの中でいろいろな患者様の反応と接しています。その中で、「気がかり」な反応を見過ごさないことが大切です。

 入院によってストレスが続くことは、うつ病を引き起こす原因となり、また患者様だけではなく家族にとっても不安要素となります。

 患者様の入院の長期化や身体疾患の回復の妨げとなるストレス・うつ病の発症を見過ごさないように、看護師は心のケアを実践する環境づくりに日々取り組み、より良い看護を提供できるように心がけていきたいと思います。

 (ナーシング・トゥデイ12月号記事を読んでの感想)


看護師  K・R